Posted by 植田正治写真美術館 on July 24, 1998 at 14:30:40:
植田正治の写真を特徴づけるのは、変還を重ねたその独特な表現スタイルだけではありません。人[ひと]を被写体とした写真、物[もの]を被写体とした写真、そしてそのどちらも存在しない写真、すべての写真に共通する、いわば普遍的な特徴がみてとれます。 「親和」の「視点」- 植田は写真において人間という存在に対する問いかけを常に試行し、その反復こそが、植田のイメージのもうひとつの軌跡といえるのです。 今回の展覧会では、存在の不確かさや存在の痕跡、まるで夢や記憶の中のイメージをたどっているかのような表現、さらに直立する被写体の自然な反応、そしてそこに見られる人間の素朴さに注目し植田の作品の数々を紹介します。被写体との一期一会の出会いの記録であり、記憶でもある植田の写真を通して、その普遍的なヒューマニズムを感じていただけることでしょう。